シャンプー洗車でも落ちない汚れがどうしてあるの?洗車の意味と汚れ対策を簡単解説

車を洗車機にかけたり、しっかり泡立てたシャンプーで直接洗ってみてもなぜか汚れが取れない。

時間をかけて洗車をしているのに車体に汚れが目立つままじゃあ洗車をする意味が分からないですよね。

そう不満に感じる人にお伝えしたいのはシャンプー洗車だけでは落ちない汚れがたくさんあるということです。

この記事では落ちない汚れがどんなもので、どうやったら落ちるのか。

そしてシャンプー洗車を定期的に行う必要があるのはどんな理由があるのかを簡単に解説していきたいとおもいます。

カーシャンプーの成分

カーシャンプーの成分には酸性、中性、アルカリ性と種類があります。

車にコーティングを施している場合、気を付けないと種類によってはダメージをあたえてしまうことがあるので、コーティングとの相性を確認しながらどの成分を使ってはいけないのかを把握する必要があります。

そしてカーシャンプーには種類関係なくそのほとんどに油を浮かせる役割がある界面活性剤が入っており、それにコーティングやワックスの成分を一緒に入れているものもありますが、汚れを落とすだけを考えるならばシンプルに界面活性剤だけを使ったシャンプーを選ぶのがおすすめです。

シャンプー洗車の意味

泡を使う洗車が必要な理由は大まかに二つあります。

1. 車体についたホコリや花粉、固着しない油汚れを浮かして落としやすくするため。

2. また泡を使うことによってスポンジの摩擦から車を守り、磨き傷をつけないようにする役目がある。

洗車では落ちない汚れがある

洗車は付着して間もない軽度のよごれを泡で潤滑(じゅんかつ)に落とす役割であるため、長時間放置したことによって固まったり、化学変化を起こしたことで固着した汚れなどにはこすっても落ちません。

それどころかゴシゴシとこすって落とそうとしたら車のボディにたくさんの磨き傷をつけてしまって修理が必要になってしまうことも。

落ちない汚れの仕組みと放置できない理由

では傷をつけるよりは多少の汚れは目をつぶった方がいいのかと思うかもしれませんがそういうわけにもいきません。

しつこい汚れのほとんどは放置してしまうと塗装をボロボロにしてしまうからです。

そうなってしまうと最悪のばあい塗装は剥がれていき、再塗装するために専門の業者に高い金額で依頼する羽目になんてことも。

そんなこわい汚れですが、なぜこすっても落ちないのか、また放置してはいけない理由についても解説いたします。

表面に汚れが付着

もともと車のボディの塗装はいくつかの層が塗り重なってできています。はじめは表面のクリア塗装へ汚れが付着して、しばらく放置してしまうと浸透、浸食する形で固着してしまいます。

酸化と腐食

さらに放置すると酸化(サビ)や腐食が始まって奥深くまでその浸食が広がります。

ひび割れとクレーター

やがて酸化や腐食した部分がはがれた結果、見栄えが悪いうえに奥の層まで汚れが入ってしまい、自分自身では修復ができなくなってしまうのです。

そうなってしまっては塗装を削って再塗装しないとずっと残ったままになってしまいます。

汚れは車のボディだけでもいろいろある

・ボディが濡れたまま放置すると出来上がる水垢

・触れるとザラザラする鉄粉

・黒い斑点のこびりついた油汚れピッチタール

・夏場では大量に張り付く虫の死骸

シャンプー洗車でなかなか落ちない汚れのなかで特にしつこい以上の4点に絞って簡単に解説していきます。

水垢

これは水性と油性の二種類あります。

水性の水垢はボディやガラスに付着したホコリや砂が水と合わさって乾燥することで白く残った汚れがこびりついたもの。

油性の水垢はカーワックスなどが雨などで流れ出てボディに黒い縦線となって表れたものです。

油性の水垢は水に溶けにくく、また、油分を含んでいるため、放置すると固着して落ちにくくなります。

水垢の落とし方

新しくできたばかりなら洗車で落ちますが夏場などでこびりついた場合は水垢ウロコ取りのカーケア用品で溶かしてふき取る必要があります。

鉄粉

ボディについている黒や茶色の斑点状の見た目をして、触るとザラザラする汚れは鉄粉になります。

放置すると鉄粉がいつか酸化を起こして塗装に固着してはボディを痛めてしまいます。

鉄粉の落とし方

ボディに付着したてであればすぐに洗車をすれば洗い流せる場合がありますが、時間がたって固着した鉄粉は粘土で撫でて引き抜いたり、鉄粉除去剤で溶かして落とす必要があります。

ピッチタール

車体の下の方で付着している焦げ茶色の斑点状がピッチとタールです。

上に記載された鉄粉と色が似ていますが汚れのカテゴリーとしては明らかに違います。

ピッチ・タールは真夏の炎天下の元か、敷き詰められたばかりで柔らかくなったアスファルトの上を走行するとタイヤが砂などと一緒にはね上げて付着する形になります。

強力な油汚れのピッチタールは放置をしてしまうとシミになってしまいます。

ピッチとタールの違い

ピッチとタールは大きさや形状が違うだけで、どちらもタイヤでアスファルトを蹴り上げたときにつく油汚れです。

違いを簡単に説明すると、液体のようにべったり大きくついているのがタール、小さく点々と固着しているのがピッチとなります。

ピッチ・タールの落とし方

落とすコツは付着したあと、柔らかいうちにスグに洗い落とすことです。

もしもすぐに落とせないとピッチ・タールは冷めて固着してしまい、除去が難しくなってしまいます。

そうなってしまったときは洗車で油分が含まれた汚れを洗い流して落としやすくなったところをケミカル用品で溶かして除去していきましょう。

虫の死骸

夏場で遠出をすると車のフロントを中心に引っ付いている虫の死骸たち。

見た目も強烈ですが、時間が経ってしまえば、酸性物質とタンパク質である虫の体液が粘着性を持ってクリア塗装にくっついたあとシミになり、ちょっとしたことでは落ちなくなってしまいます。

やがて周辺から塗装を腐食してしまい取り返しのつかないことになってしまうのでそういった意味でもすぐにケアをする必要があります。

虫の死骸の落とし方

こちらもついたばかりであれば洗車ですこし洗い流すことができますが、乾燥したり、液状となったものは処理がとても大変です。専用のクリーナーで落とす、あるいは鉄粉用の粘土で撫でると落ちることがあるので鉄粉処理と同時に施工してみると簡単に施工できます。

すべての汚れに共通すること

洗車で落ちない汚れはそれぞれ専用のケミカル用品で落とす必要があり、ほっといてしまうと修復にお金がかかってしまうほどのダメージをうけてしまいます。

なのでそれぞれに対応したやり方で落とさないといけません。

まとめ

シャンプー洗車には車を傷つけずに洗車をすることに意味はありますが、洗車だけでは落ちない汚れたちが存在しています。

そんな頑固な汚れにはどんな汚れであるのかを知って、それに合わせたカーケア用品で対応する必要があります。

この記事をきっかけに様々なケミカル用品を知っていき、車のボディを美しく保っていきましょう。