
車のコーティングの重要性を説明する前にまずあなたは「車のお手入れ」と聞くと何を思い浮かべますか?
「車のお手入れ」=「ワックスがけ」と思い浮かびましたか?
一昔前まではワックスは塗装の艶を出すとても優れた道具でした・・・
しかし、
時代の流れと共に車の塗装も劇的に変化した事でワックスを塗ることのメリットよりもデメリットの方が目立つようになりました。
そんな中、ワックスに代わるものとして1980年代にポリマー系コーティングが登場した事によりカーケアはワックスの時代からコーティング中心の時代に変わっていきました。
「ワックス」と「コーティング」の違い!

「ワックス」の成分は油
ワックスは主に”蝋”と”石油系”の溶剤で構成されています。
簡単に言えば油です。
塗装面にワックスを塗ると深い艶を演出することができますが、その被膜は不安定な半液体の状態で塗装面に乗っています。
そのため雨や洗車で油脂分が簡単に流出し、残った蝋は角質化して水垢の原因になります。
耐熱性も低いためすぐに蒸発し持続期間は約1か月と短命です。
「コーティング」は分子と分子の結合体
コーティングはワックスとは全く違います。
例えば、ポリマーコーティングはシリコンやフッ素などを含んだポリマーで構成されています。
これが塗装面に定着するとき化学反応が起こり、分子と分子が結合した強靭な被膜を形成するのです。
密度の高い網目状の被膜なのでススや油など各種の汚染物質が侵入するのをブロック!
耐熱性や耐候性もワックスの比ではありません。
効果の持続期間も約3か月から約1年、3年、5年と長いのが特徴です。
コーティングの種類

油脂系コーティング(ワックス)
耐久年数 約1か月
油脂系コーティングは、カルナバ蝋という蝋を原料としているため、艶出し効果に優れた製品
比較的安価に施工できるため愛用している方が多いですが、塗装面に油の膜を張るため熱による劣化や油汚れが付着しやすくなります。
メリット
・光沢に優れ撥水性能が期待できる
・比較的安価
デメリット
・熱による劣化が起こりやすい
・塗装に結合しない
・持続性が悪い
樹脂系コーティング(ポリマーコーティング)
耐久年数 約3か月~約1年
樹脂系コーティングは、高分子体化合物といわれるフッ素やシリコンが含有された製品
ワックスに比べ持続性があり、1度の雨で流れ落ちる心配はありません。
この製品は施工性が良いため素人の方でも簡単に施工することができます。
主にネットショップなどで液体ワックスが販売されていますが、これらはすべてポリマーコーティング剤になります。
メリット
・ワックスより持続性がある
・自分でも簡単に施工できるDIY向け商品
・施工時間が短い
デメリット
・熱による劣化でコーティングがはがれてしまう
ガラス系コーティング(ポリマーXガラス繊維)
耐久年数 約1年
ガラス系コーティングは、ガラス繊維が含有されている製品
ポリマーコーティングに比べ持続性はありますが、ガラスコーティングに比べると耐紫外線性に衰えます。
メリット
・樹脂系コーティングより持続性がある
・樹脂系コーティングに比べ光沢や防汚性が高い
デメリット
・紫外線による劣化を防止することはできない
ガラスコーティング(硬化型ガラス繊維)
耐久年数 約3年
ガラスコーティングは、ポリシラザンなどのガラス成分を主体とした製品
硬化型のガラスコーティング剤は施工性が非常に難しく、コーティング塗布時にムラができる可能性があるため取り扱いが困難になります。
ガラス被膜を形成する製品は持続性や光沢に優れます。
メリット
・100%ガラス被膜を形成するため持続性及び光沢に優れる
・シリカ被膜を形成するため耐紫外線性能や防汚性能、耐擦り性能に優れる
・硬化すると雨や熱に強い
デメリット
・ガラス系コーティングに比べ費用が高い
・酸性溶剤でコーティング被膜が溶ける
セラミックコーティング(硬化ガラス繊維)
耐久年数 約5年~約7年
セラミックコーティングは、セラミック分子化合物を含有する製品
1度硬化すると薬品ではがすことはできません。
物理的にコンパウンドで磨かない限りはがすことができないため、耐久性は他のコーティングに比べ圧倒的な効果を実現します。
被膜も従来のガラスコーティング0.3μ(ミクロン)に対してセラミックコーティングは1μ(ミクロン)と約3倍の厚みを形成するため硬さと輝きに優れます。
メリット
・1度硬化すると薬品では剥がれない
・最高被膜硬度9Hの被膜を形成するため耐スクラッチ性能に優れる
・ガラスコーティング被膜の約3倍の厚みとなり光沢に優れる
デメリット
・施工費が高額である
コーティングをするべき理由

断然、洗車が楽になる!
コーティングをしていると軽い洗車でも汚れが落ちるようになります。
なぜならコーティングの膜でボディが滑りやすくなり、ついた汚れが「スルンッ」と簡単に落ちやすくなるからです。
こびりついた汚れをゴシゴシ落とす必要がないため楽になります!
洗車は通常約3時間程度かかりますが、コーティングをしている車は約1時間程度で完了します。
2週間に1度洗車をすると仮定すると年間26回の洗車をすることになります。
コーティングをしておくと、年間約52時間の洗車時間が短縮されます。
小傷から車を守る
コーティングをすることで、車に薄い被膜ができ、車自体を傷から守ってくれます。
車は、乗っているうちに飛び石で小傷などが自然とついてしまいます。
車を膜で包むことにより、愛車を傷から守ることができるのです。
⇒愛車に傷が付いてしまう状況
ドアノブ回りの爪傷、洗車の際の傷、飛び石、カバン・袋・コートなどの擦れ
など・・・
雨染みを付きにくくする
車につくウロコのような雨による白いシミを付きにくくします。
雨染みとは「イオンデポジット」「ウォータースポット」と呼ばれる雨水に含まれるミネラルや小さなホコリ、細かい油などが混ざった状態の汚れのこと!
放っておくとなかなか取れない厄介な代物です。
白い車は薄汚れた色に、黒い車はウロコのような白いシミとなって浮き出ます。
コーティングをすることにより雨染みを付きにくくし、洗車を楽にすることが可能です。
イオンデポジット
ボディに付いた水分が急激な熱によって水分のみが蒸発し、水分の中にあるミネラル成分がボディに残り、シミとなってしまう現象のこと
ウォータースポット
ボディに付いた水滴がレンズの効果で熱を集め、塗装面が焼き付いた状態のこと
塗装面に穴をあけることもあり、イオンデポジットより悪い状態といえる
査定額が上がるかも!?
車を売却する際ボディに傷や雨染みなどが少ない状態なので、査定額が上がる可能性があります!
やったね!!!!!!!!
まとめ
今回は車のコーティングについて解説させていただきました!
車のコーティングがいかに大事かお分かりいただけましたでしょうか?
車は時間の経過とともに目には見えない細かい傷ができてしまいますよね・・・
そういった場所に汚れが付着してしまうと落とすのに相当な体力と時間が必要になります。
コーティングをすることにより被膜が表面を綺麗に覆い水でサッと簡単に落とせるようになります!
車を綺麗に維持させたい方や、洗車を楽にさせたい方にはコーティングは必須です。
ご紹介した通りコーティングの種類はたくさんあります。
新車を購入した際はすぐにコーティングをしましょう!
ツヤと輝きを持続させるためには定期的なメンテナンスが必要です。
さっそく愛車をコーティングしキズやシミから死守しましょう!